ゲノムデータが持つ生物学的情報をいかにして引き出すかについて講義を行う。イントロダクションとして、ゲノムにはどのような生物学的情報が書かれているのか、および配列情報解析の現状などについて講義する(中井)。具体的な解析として、遺伝子発見、選択的スプライシングの予測、プロモーター領域の予測などの例について講義する(矢田)。ゲノムの解析には、ゲノムの構造変化すなわちゲノム進化に関する知識が必須であり、最近の知見を紹介する(市原)。ゲノムの進化と生物の形態進化の関係については、Hox などの形態形成遺伝子群の研究をメインに解説する(大安)。また、生物の進化情報を解析するための手法である、分子進化学的解析法もゲノム解析において重要である。一次配列(核酸・アミノ酸)における基礎的な手法について講義した後(隈)、応用的な方法としてアミノ酸配列や立体構造の情報から、タンパク質の生化学的レベルでの機能などを進化の観点から推測する手法を紹介する(藤)。(敬称略) |